2007年07月04日
米カリフォルニア州保健局は、州内の電子レンジ用ポップコーンにバター風味をつけるために人口バターの香料「ジアセチル(diacetyl)」を大量に使用している29の工場の労働者を2004年~2007年3月まで追跡調査をしたところ、8人が肺疾患(うち7人が閉塞性細気管支炎)に罹患し、22人が肺活量が低下する閉塞性細気管支炎の初期症状を呈していると、米疾病予防センター(CDC)発行の疫学週報(2007年4月27日付)で報告した。
この報告を受けて、カリフォルニア州政府は州内の食品製造メーカーに対して、ジアセチルの使用を禁止する方針で検討を始めた。
米職業安全衛生管理局は、ジアセチルの取り扱い基準を検討するために、2007年5月中に電子レンジ用ポップコーン工場への立ち入り検査を実施すると発表した。
カリフォルニア州では、米職業安全衛生管理局の判断を待たずに州議会にジアセチル使用禁止法案が提出された。
閉塞性細気管支炎は、細気管支に炎症が起きて肺の組織が壊れてしまう珍しい肺疾患。重症になると治療法は肺移植しかない。
ジアセチルと閉塞性細気管支との関連は、医学研究で2001年以降指摘されている。
米国立労働安全衛生研究所は、電子レンジ用ポップコーン工場の労働者に呼吸用保護具の使用を勧告している。
ワシントン・ポスト紙によれば、閉塞性細気管支炎は、電子レンジ用ポップコーン工場の労働者に発症例が多いことから「ポップコーンワーカー肺」という別名もあるとのこと。
米環境保護局は、ジアセチルが添加された電子レンジ用ポップコーンを調理した際に発生する蒸気をヒトが吸い込むことによる健康への影響をすでに研究済みだが、結果の公表は電子レンジ用ポップコーン業界が同研究結果を点検した後になるとしている。
米食品医薬品局(FDA)は、「ジアセチルは一般的には安全と認識されている」として、検査を実施していない。