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2007年06月28日

ミツバチはどこへ 農作物受粉に打撃 価格高騰の懸念

米国で2006年秋頃から発生しているミツバチが突然いなくなってしまう「蜂群崩壊症候群(CCD:Colony Collapse Disorder)」と命名された怪現象は、2007年5月現在、全米27州に拡大している。

米国では農作物の3分の1が、ミツバチによる受粉に依存している。農作物の開花時期になってもCCDの被害が拡大していることについて、米農務省のハケット養蜂受粉計画主任は、「米国で養蜂しているミツバチの4分の1がいなくなってしまうという深刻な事態が発生している。CCDは食物生産にとって最大の脅威になっている」とこのほど発言した。

過去にも病害虫などによってミツバチが大量死した被害があったが、今回のCCDが特異なのは、帰巣能力が高いミツバチが巣箱に戻らずに突然どこかへ行ってしまうことで、その現象が群れの崩壊と言えるほど急速な点だ。また、失踪に見合う死骸がミツバチの行動圏で発見できないので、帰巣できないのか死んだのかも分らないのだ。

2007年3月29日の米連邦議会下院での公聴会で、カリフォルニア州の養蜂業者は、「飼育していた2000群のミツバチのうち40%を失った。30年間の養蜂経験で最大の被害だ」と証言した。

カリフィルニア州はアーモンドの全世界の生産の7割を占めるが、アーモンドの受粉は100%ミツバチに依存している。

米国で養蜂業者らが飼育しているミツバチ群は約240万である。

同じ公聴会で米農務省農業研究所の研究員は、推定される原因としてミツバチの免疫機能の低下を挙げた。しかし、他に寄生虫のダニ、農薬、遺伝子組み換え作物、有害作物、殺虫剤、巣箱の長距離移動にともなうストレス、地球の温暖化などが複合して原因となっているという見解もでており、今のところ不明だ。

すでに蜂蜜の生産は11%減少し、価格は14%上昇している。

農作物の価格高騰も懸念されている。米国でミツバチの受粉に依存している農作物は年間で150億ドル(約1兆8000億)相当にのぼるからだ。

また、スイス、イギリス、スペインなど欧州各国でもCCDが発生している。

米農務省の担当者は、「とにかく、CCDの原因を早急に突き止め、根本的な対策を講じないと世界中の農作物に被害が及ぶ可能性がある」と述べている。