2007年06月08日
カナダ在住のメラニー・ボアバンさん(36歳)は、7歳の愛娘の将来の不妊治療に備えてボアザンさん自身の卵子を凍結保存している。
卵子の凍結保存を実施したマッギル大学付属マッギル生殖医療センター(カナダ・モントリオール)によれば、自分の子供のために母親の卵子を凍結保存するのは、北米では始めてとのこと。
ボアバンさんの7歳の娘は、染色体異常の一種であるターナー症候群(通常、女性の性染色体はXXの2本組だがX染色体が1本しかない)と診断されており、将来、卵巣の発育不全などにより妊娠を望めそうにない。
そこで、娘の将来の不妊治療に備えて、母親の卵子21個を凍結保存することになった。
同大の倫理委員会はこの保存を認可している。
担当医は、「親子間の生体肝移植と同様な医療行為で問題ない」と述べている。
母親のボアバンさんは、「勿論、私の凍結卵子を使うかどうかは娘が決定することだが、私は娘を助けたい。もし娘が他の臓器が必要なら迷わずに提供する」と地元紙のインタビューに答えた。
娘がこの卵子を利用して子供を作った場合、自分の子供であると同時に遺伝的には妹か弟となる。また、生まれた子供から見れば、祖母のボアバンさんが遺伝的には母親となるというように、社会的、倫理的な問題が発生する可能性がある。
卵子を凍結、保存すると組織の損傷などで、受精率が低くなる。全世界で凍結卵子を利用した出産は200例ほどである。
しかし、マッケル生殖医療センターが開発した最新の卵子凍結保存技術では、新鮮な卵子と変わらない受精率が可能で、20~25年の長期保存も問題ないという。