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2007年06月06日

幻の植物ホルモン「フロリゲン」発見

日本とドイツでの研究で、1937年に旧ソ連の植物学者チャイラヒャンが提唱していた植物の花を咲かせるためのホルモン様物質である「フロリゲン」(florigen)別名「花成ホルモン」が発見され、2007年4月20日付の米科学誌「サイエンス」オンライン版にその成果が掲載された。

奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市)の島本功教授(植物分子遺伝学)らの研究チームはイネの実験で、ドイツのマックスプランク研究所ではシロイヌナズナの実験でそれぞれフロリゲンの存在を確認した。

チャイラヒャンは植物の葉が日照の長短、気温などの刺激を受けることで生成される「フロリゲン」が茎の先端に移動して花が咲くとするフロリゲン説を提唱したが、その正体は以来不明で、幻の植物ホルモンとされてきた。

今回、70年の歳月を経てやっと発見されたことになる。

島本教授らの研究チームは、開花を促進するイネの遺伝子Hd3aに発光する蛋白質の遺伝子を結合させて、イネでその動きを追った。

その結果、Hd3aが産生する蛋白質が葉から茎の先端部に異動することを確認し、この蛋白質がフロリゲンであると確認した。

イネのフロリゲンを増量したところ、イネは発芽から開花に通常50~60日かかるが、20~40日に短縮できた。

背丈も15cmほど低い段階で開花した。また、3分の1の日数で開花させることに成功した。

イネのHd3a遺伝子でキクの開花を早めることにも成功している。

フロリゲンを操作することで、穀物を早く実らせて増産、バラなどの園芸植物の開花時期を調節、花を咲かせる薬剤の開発、などの技術につながる可能性がある。