2007年04月05日
抗酸化物質を含むサプリメント(栄養補助食品)を摂取すると、種類によっては死亡率が高まるという分析結果を、デンマークのコペンハーゲン大学の研究チームがまとめ、2007年2月28日付の米医師会誌「JAMA ( Journal of American Medical Association) 」で発表した。
研究チームは、データベースと図書目録を用いて、抗酸化サプリメント(ビタミンA、C、E、ベータカロチン、セレニウム)の摂取と死亡との関連を研究した過去の385例の研究を調べ、23万2606人のデータを分析した。
その結果、すべての研究(約23万人)の分析では、抗酸化サプリメントと死亡率に関連はなかったが、研究チームが分類した18万938人のデータを含む47例の高品質の研究のみの分析では、ビタミンAの摂取は死亡率を16%高め、ベータカロチンは7%、ビタミンEは4%死亡率を高めたとしている。
なお、セレニウム摂取では死亡率減少の傾向があった。ビタミンCには死亡率との関連はないとも報告している。
研究チームのゴラン・ビジェラコヴィク医師は、「北米、欧州の成人の1~2割、約8000万~1億6000万人が抗酸化サプリメントを摂取していることを考えると、今回の分析結果は実質的で意味がある。抗酸化物質で活性酸素(フリーラジカル)を排除する時に、本来の防衛メカニズムが妨害されることも考えられる。病態と関連した抗酸化物質の働きのメカニズムを理解する必要がある」と述べている。
今回の研究で使用された研究例には、深刻な病気を発症した人を対象とした研究も含まれている。また、いくつかの研究は、通常の摂取量をはるかに超えたものなので、この様な結果が出たという指摘がある。
米ハーバード大学のメイヤ・スタムファー(Meir Stamfer)教授(栄養学・疫学)は、「今回の研究の問題は、対象とした人や抗酸化物質の投与量が多様すぎた点だ。全部一緒にまとめて分析すること適切ではない」と述べている。
米国では、抗酸化サプリメントの代表格、ビタミンA、C、E、セレニウム(Selenium)を「ACES」と呼んで、アンチエイジングのために積極的に利用している人が多い。