2007年04月02日
米マクドナルド社は2007年1月29日、心臓疾患、肥満などとの関連が指摘されているトランス脂肪酸を含有する食用油の使用を、米国内の約1万3700店舗中の1200店舗で中止したことを発表した。しかし、米国内全店舗での使用中止時期については明らかにしていない。ニューヨーク市では、2007年1月に市内の飲食店でトランス脂肪酸使用を禁止する条例が施行された。2007年7月までにトランス脂肪酸の含有量が多いマーガリンやショートニングなどを締め出して、1人前の料理あたりのトランス脂肪酸を0.5g以下にすることが義務付けられている。この流れを受けて、米ケンタッキー・フライド・チキン社は、2007年4月にトランス脂肪酸を含む調理油の使用を中止することを2006年10月30日に発表している。スターバックスは、2007年内に全米の店舗でトランス脂肪酸を含む食用油の使用中止を1月3日に明らかにした。他の大手チェーン、バーガーキング、ウエンディーズ、サブウエイなどもトランス脂肪酸対策を打ち出している。これらの動きと比べて、米マクドナルド社の対応は遅れているので、消費者団体などからの批判が集中している。ちなみに、米マクドナルドのフレンチ・フライドポテトのLサイズ(470カロリー)にはトランス脂肪酸が4g含まれている。2004年8月に発表された「米国人のための食事指針案」では、トランス脂肪酸の摂取量は、1日の総エネルギー量の1%未満となっている。デンマークでは、2004年1月からすべての食品のトランス脂肪酸含有率を2%までとする制限が設けられた。カナダでは、2005年12月から栄養成分の表示義務にトランス脂肪酸が加わった。米国では、2006年1月から加工食品のトランス脂肪酸量の表示が義務付けられ、実質、スーパーマーケットの棚からトランス脂肪酸は締め出された。トランス脂肪酸をヒトが摂取すると、悪玉コレステロール(LDL)が増加し、善玉コレステロール(HDL)が減少することから、心臓疾患のリスクが高くなるとされている。また、発癌のリスクも高くなるとされており、痴呆との関連、免疫機能の低下も指摘されている。