2007年03月23日
世界一周クルーズ航行中の豪華客船「クイーン・エリザベス世号(QE)」の船内でノロウイルスによる集団感染が発生した。「QE」は1月8日に米ニューヨークを出港した。米疾病対策予防センター(CDC)の報告では、「QE」がサンフランシスコに入港した1月24日までに、乗客276人と乗員28人が、ノロウイルスによる感染性胃腸炎を発症していた。感染は拡大しておらず、24日に胃腸炎の症状を呈しているのは、乗客6人である。CDCは1月19日に、メキシコのアカプルコで「QE」の船内を調査した。「QE」の乗員は緊急対策として、セルフサービスのブュッフェの中止、カジノで使用するチップなど遊具の消毒、調理場、洗面所の消毒などを実施していた。CDCは多数の感染者が発生したなかで感染拡大を防止したとして、「QE」の対応を評価している。「QE」の運行会社キュナード・ラインの広報担当者は、「1月8日に最初の患者が発生したが、現在、ノロウイルスはほぼ消滅した。この感染によるキャンセルは出ていない」と話している。今回の「QE」の集団感染では、乗客1625人のうちの約17%が感染しており、感染率が高かった。2006年12月にやはりノロウイルスの集団感染が発生した世界最大のクルーズ船「ロイヤル・カリビアンズ」のケースでは、乗客3823人のうちの9%が感染していた。ノロウイルスは経口感染をするので、調理者の十分な手洗い、飲食物の慎重な取り扱いなどが効果的な感染予防となる。症状は、まず激しい吐き気がある。吐き気が治まると悪寒が続き、発熱を伴うこともある。通常1〜2日でこれらの症状は軽減するが治療法は確立されていない。感染しても発症しないケースもある。