2007年03月09日
米下院は2007年1月11日の本会議で、ES細胞の研究規制を緩和する法案を253対174の賛成多数で可決した。この採決に先立ち、ブッシュ大統領は、「(上院の可決を経て)この法案が送付されてきても拒否権を発動するだろう」という声明を出した。11日の下院の採決では、大統領が拒否権を行使した場合に、これを覆す3分の2以上の賛成多数には達しなかった。この法案は、2005年5月に下院、2006年7月に上院で可決したが、支持基盤のキリスト教右派などへの配慮から、ブッシュ大統領は倫理的な問題があるとして、2001年1月の大統領就任以来初めての拒否権を発動し、成立を拒んだ。ヒトのES細胞(Embryonic Stem cell, 胚性幹細胞)は、様々な組織に分化が可能なので、再生医療での応用が期待されている。今回の下院の法案は、ブッシュ政権のES細胞研究に対する厳しい予算制限を緩和し、連邦政府が民間のES細胞研究を支援するように求めている。ナンシー・ペロシ下院議長(米史上初の女性下院議長、民主党)は、1月の議会召集から最初の100時間の優先課題として、「ES細胞研究の促進」を公約として掲げている。