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2007年02月15日

薬剤が効かない結核が予測以上に蔓延WHO

多剤耐性結核(MRD−TB)が、予測以上の速さで世界中に蔓延していることが世界保健機構(WHO)の調査で明らかになり、英医学誌「Lancet」2006年12月16日号で報告された。WHOは、結核の最初の治療に用いる薬剤イソニアジドとリファビシンに耐性がある結核を「多剤耐性結核」(MRD-TB)、さらにカナマイシンなど2度目以降に用いる薬剤にも耐性がある結核を「超多剤耐性結核」(XDR−TB)と定義している。世界の結核患者の20%は多剤耐性結核、2%は超多剤耐性結核とWHOは推計している。WHOの研究チームは、2004年度に79カ国で多剤耐性結核の調査を実施しすべての国で多剤耐性結核の症例を確認した。調査結果では、多剤耐性結核の症例は約42万4000件で、その半数以上が中国、インド、ロシアで発生していた。ボツワナやロシアのトムスク州では増加傾向にあったが、米国、キューバ、香港では減少していた。研究著者のMario Raviglione博士は、MRD-TBは最近、南アフリカのHIV感染者の間で報告されている超多剤耐性結核(XDR-TB)の前駆体だと報告している。Raviglione博士は、「今回の調査結果は、多剤耐性結核を防ぐには、多剤耐性結核に対する適切な治療を通常の結核管理プログラムの主流に加える必要性を示唆している。しかも迅速にだ。何故なら、我々の予測以上に多剤耐性結核が蔓延しているからだ。これができないと、特に、HIV感染率が高い地域で超多剤耐性結核が結核の致死性変異体として発生し続けることは必至だ」と述べている。世界中で毎年890万人が結核に罹患している。2004年には約170万人が結核で死亡した。日本の結核予防会は2006年12月25日に、日本国内での超多剤耐性結核患者は、年間60〜70人という推計を公表した。