2007年02月13日
知能指数(IQ)が高い子供は、菜食主義者になる割合が高いという分析結果が英医師会誌「British Medical Journal」2006年12月15日号オンライン版に掲載された。英サウサンプトン大学MRC疫学情報センターのCatharine Gale博士らは、10歳の時にIQのテストを受けたことがある30歳の男女約8200人のデータを分析した。その結果、10歳時にIQが高かった人は低い人よりも30歳の時点で菜食主義者になっている割合が高かったという。また、IQが高かった人は心疾患のリスクが低いとのこと。8200人の対象者のうち4.5%が菜食主義だった。そのうちの2.5%は動物性の食品を摂らない厳格な完全菜食主義者で、33.6%は魚や鶏肉は摂る緩やかな菜食主義者だったが、両者間にIQの差はなかった。女性や教育水準、社会的地位が高い人は菜食の傾向が高くなるが、これらの因子を加味しても、IQが高いことが、菜食主義になりやすいことの予測因子になりうるとのこと。Gale博士は、「菜食がコレステロールの低下、肥満や心疾患のリスクを減らすことは最近の他の研究で示されている。今回の結果の心疾患のリスクが低いのは、これで説明できる。別の研究でも、知能が高い子供は大人になってから健康志向が高いことが示されており、今回の研究結果は、IQの高さと健康的な生活習慣との関係を裏付ける新たな証拠となる」と述べている。しかし、この研究の不明確な点の指摘もある。対象者がベジタリアンの親の下で育ったのか、10歳の時点での食事が菜食中心だったのか、菜食主義に導く何らかの出来事があったのか、などといった点である。これに対し、菜食と健康には強い関連があるとする米エール大学医学部のDavidL. Katz助教授(公衆衛生学)は、「菜食を実行するカリフォルニアのセブンディ・アドベンチストというキリスト教徒を対象とした研究では、この教徒は主な慢性疾患罹患率が平均より低く、寿命も長いことが示されている。他にも、知能、教育水準、社会的地位の高さと健康との相関を示す強い証拠もある」と述べている。