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2007年01月23日

病原菌から食品を守るラップ材をUSDA開発中

米農務省(USDA)は病原性大腸菌O157など食中毒を引きおこす病原菌から生鮮食品を守るラップ材を開発している。今年(2006年)、米国では9月に袋詰めサラダ用ホウレン草のO157汚染で3人が死亡したほか、サルモネラ菌や大腸菌に汚染された牛肉やレタスのリコールが相次いで報告されたことから、このラップ材が注目されている。USDA農業研究サービス局のTara McHugh博士(食品化学)らの研究グループは、リンゴのピューレから作った膜状のラップ材にオレガノ油、レモングラス油、シナモン油をそれぞれ添加したものを作製し、その病原性大腸菌O157抑制効果を調べた。その結果、オレガノ油を添加したラップ材に最も高いO157抑制効果がみられ、食品を包装後3分以内にO157を50%以上死滅させたとのこと。食品農業化学専門誌「Journal of Food Agricultural Chemistry」2006年11月29日号にこの成果は掲載された。しかし、このラップ材について、病原菌の汚染は生鮮食品の表面だけではなく内部にも及ぶこともあるので、抑制効果の完全性に疑問があるとの指摘がある商品化のためには、生鮮食品を輸送する際の温度変化など色々な条件を考慮した研究も必要との指摘もあり、オレガノ油へのアレルギーを懸念する声もある。McHugh博士らの研究グループは現在、様々な病原菌に対する天然物質の病原菌抑制効果を調べている。結果いかんによっては、1〜2年以内に病原菌抑制効果がある天然素材のラップ材を商品化できると見込んでいる。腐敗防止用のラップ材(病原菌抑制効果はない)はすでに商品化されており、USDAの資金援助を受けているOrigami Foods社(カリフォルニア州)は、リンゴのピューレで作ったラップ材をハムに、ニンジンやトマトから作ったものを寿司に用いている。McHugh博士は、「USDAがこの研究を重視しているのは、消費者が安心してもっとたくさん野菜や果物を食べてほしいからだ」と述べている。