2007年01月11日
鉄分を十分に摂取している女性は、排卵障害による不妊のリスクが著しく減少することが、米国での研究で明らかになった。この研究は、米ハーバード大学公衆衛生学部栄養科のJoere E. Chavarro研究員らの研究チームが実施し、医学誌「Obstetrics & Gynecology(産婦人科学)」2006年11月号で報告した。研究チームは、閉経前の女性医療従事者で1991年から1999年にかけて妊娠をした人と不妊だった人計約1万8500人の食事内容と不妊との関連を追跡調査した。調査では特に、鉄分の摂取に重点を置き、鉄分サプリメントの摂取、サプリメントと食事双方からの摂取、非ヘム鉄(nonheme iron)(植物性鉄分、サプリメント)とヘム鉄(動物性鉄分)との違いなどを見た。その結果、非ヘム鉄(植物性鉄分)を摂取していた女性は、ヘム鉄を摂取していた、あるいは鉄分の摂取が少ない女性と比べて、排卵性の不妊リスクが著しく減少していた。1日当たり41mg以上の鉄分サプリメントを摂取していた女性は、排卵性の不妊リスクが62%減少し、対象者の中で一番リスクが少なかった。また、サプリメント以外の植物性鉄分を摂取していた女性でも、鉄分摂取が少ない女性よりも不妊リスクの減少が顕著だった。Chavarro研究員は、「現在世界で最も問題になっている栄養不足は鉄分だ。出産適齢期の女性は、月経、妊娠、授乳時に体内の鉄分を消費するため、鉄分不足になる。妊娠を希望する女性は、食事に非動物性の鉄分を増やし、鉄分サプリメントや総合ビタミン剤の摂取も考えるべきだ」と述べている。