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2007年01月15日

市中型MRSA拡大

MRSA(Methicillin Resistant Staphylococcus Aureus)(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は、ペニシリン系抗生物質のメチシリンが効かない細菌で、主に院内感染型と市中感染型の2タイプがある。いずれも感染した人の免疫力が低下すると、肺炎、敗血症、骨髄炎などの感染症を引き起こす。院内型MRSAは、高齢者、術後患者、糖尿病患者、HIV感染者など体の免疫力が低下した人が病院や老人施設内で感染しやすい。一方、市中型MRSAは、1990年代に欧米で感染報告が出始めた院外で感染しやすい菌株である。市中型は、スポーツ選手や児童といった健康な若い人が、主に傷口から感染する。従来は院内型がほとんどで、MRSAは健康な人には無縁の病気だったが、近年、市中型が急増しており、MRSA感染者の15%にまで拡大しているという統計もある。最近、アメリカではスポーツ選手や児童が市中型MRSAに感染し、急死したとの報道がある。MRSAは適切な抗生物質で処置すれば危険な細菌ではない。しかし問題は、医師もまさか健康な若者がMRSAに感染しているとは想定できないことだ。そして、菌の培養検査をもせずに、MRSAに効かない普通の抗生物質を処方してしまうことである。処方された抗生物質を2日間服用しても症状が改善しない場合は、すぐに医師に連絡をすべきだ。市中型も院内型と同様に、傷口から感染する。特にバスケットボールのような他人の肌と直接接触する機会が多い集団スポーツをする人や、学校やスポーツジムなど不特定多数が同じ器具を共有するのは要注意だ。MRSAの菌は体の外でも24時間以上生きているため、保菌者が触った後の汚染された器具を触り、傷口から感染することもある。水虫で足の指の間にひび割れがあったり、脱毛後の毛穴に炎症があるのにスポーツジムに行き、傷口から菌が入ってMRSAを発症した例もある。市中型MRSAの予防法は、まず傷口を感染から保護することだ。スポーツジムや学校では、タオルやユニフォーム、剃刀など肌にふれるものを他人とは共用しない。器具を使う時は、体が触れる部分をアルコールベースの殺菌剤で消毒したり、運動後は石鹸で手足をよく洗う。ムダ毛の処理直後は毛穴が開いているので、1〜2日はスポーツジムなどは避けるた方が賢明である。また、スポーツジム利用者や集団スポーツをする人、過去にMRSAに感染したことがある人は、医師の診察の際に申し出ることも大切である。