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2006年12月21日

インフルエンザのワクチンパッチの開発進む

パッチを自分で皮膚に貼るだけでインフルエンザなどを予防できるワクチンパッチの実用化が進んでいる。痛い予防注射はいらなくなるかもしれない。ワクチンパッチの研究開発をしているのは、米バイオ企業アイオマイ社(メリーランド州ゲイサーズバーグ)。皮膚に貼る医療用パッチは、避妊薬のホルモンや禁煙補助用のニコチンなどですでに実用化されている。しかし、ワクチンはホルモンやニコチンなどに比べて分子が大きく、そのままでは体内に浸透させることができない。そこで、アイオマイ社は皮膚の表面の角質層を紙やすりのようなもので軽く削ってからパッチを貼る方法を開発し、ワクチンが表皮の免疫細胞に到達することを確認した。この方法で、注射と同等以上の効果が得られるという試験結果が出ている。ワクチンパッチは従来のワクチンのように冷蔵保存をする必要がない。注射針による感染症の心配もない。対象者に郵送するといった使い方もできる。医療が未発達の地域での活用も期待できる。とアイオマイ社は説明している。現時点で最も研究が進んでいるのは、旅行者の下痢症の原因となる病原性大腸菌のワクチンパッチだ。アイオマイ社はテキサス大学と共同で、メキシコとグアテマラへの旅行者300人にワクチンパッチを試験的に使用してもらい、効果を確認している。インフルエンザについては、2006年10月から270人を対象にした臨床試験を開始し、安全性や免疫反応の強さを調べているとのこと。米国立衛生研究所(NIH)は、インフルエンザワクチンの改良、普及、新型インフルエンザ対策に有効だとして、この研究を助成している。ワクチンパッチはさらに、生物化学テロ対策にも利用可能だ。アイオマイ社は米国防総省の助成で、炭そ菌のワクチンパッチの開発も進めている。