2006年12月01日
米食品医薬品局(FDA)は、パッチ型避妊薬の注意書に血栓症のリスクが経口避妊薬(ピル)よりも高いとの警告が追加されたことを、2006年9月20日に明らかにした。パッチ型避妊薬(商品名オーソ・エブラ Ortho Evra 日本では未承認)は、週1回の貼付という簡便さにより、2002年に発売以来、約400万人以上が使用している。避妊パッチは、皮膚に貼付することによって、経皮的にエストロゲン(estrogen卵胞ホルモン)が血中に吸収され避妊効果を発揮する。エストロゲンは血液を凝固させる作用があるため、経口、経皮にかかわらず、エストロゲンによる避妊法には、血栓症の副作用がある。血栓症の頻度は低いが、発症すれば、心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳卒中などを引き起こす。FDAが助成した調査では、パッチの方がピルよりも血栓症が2倍多かった。この血栓症の増加は、パッチの方がピルに比べて、エストロゲンにさらされる総量が約60%高くなることによると考えられている。一方、「オーソ・エブラ」の発売元、ジョンソン&ジョンソン社の調査では、発症率に差異はなかった。血栓症が起こりやすいのは、喫煙者、35歳以上、肥満、外科手術後、エストロゲン高容量摂取、長期の寝たきりなど活動が低下しているなどの人である。血栓症の合併症はエストロゲン投与開始後、約6ヵ月以内に起こりやすい。FDAの担当者は、「避妊パッチにはピルに比べ、少なくとも同等か約2倍の血栓症発症のリスクがある。パッチが全ての女性に最適な避妊法というわけではない。避妊パッチが自分に最適な避妊法かどうか、医師と相談する必要がある」と述べている。