2006年12月25日
高齢者は野菜を食べる事で脳の年齢を若く保つことができ、認知能力の低下を防ぐことができるという研究結果が、科学誌「NEUROLOGY」2006年10月31日号に掲載された。ラッシュ大学医療センター(シカゴ)のマーサ・クレア・モリス助教授らの研究チームは、シカゴ在住の65歳以上の男女1946人(約60%が黒人)を対象に、6年間食生活を調査した。その結果、毎日2食分以上野菜を食べる人は、あまり食べない人に比べ、脳年齢が5歳以上若かった。野菜1食分は、カットした温野菜は2分の1カップ、生で食べる葉野菜は1カップとした。また、食生活の記録と並行して、6年間で3回、認知力検査をした。検査では短期と長期の記憶力測定が実施された。記号や数字を瞬間的に見せて判断するテストも実施した。全体的には、加齢とともに得点は下がったが、1日2食以上の野菜を食べる人は、食べない人よりも認知度の低下度が約40%低かった。これは5年分の若さに相当するという。脳年齢の保持に最も効果があると思われるのは、ホウレンソウ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜だった。研究チームは、緑黄色野菜には体内で作られる細胞を傷付ける化学物質に強いビタミンEなどの抗酸化物質が豊富に含まれているからではないかとしている。今回の研究では、果物には認知力低下防止の効果は見られなかった。野菜は一般に果物よりビタミンEが豊富で、ドレッシングなどの油分と一緒に食べることが多いので、体内にビタミンEその他の抗酸化物質が吸収されやすいのではないかと、研究チームは分析している。