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2006年10月12日

レーザー光線で禁煙?科学的根拠なしと専門家

米国でレーザー光線で禁煙治療を行う診療所が増えている。刺激の弱いレーザーで体のツボを刺激して、エンドルフィンという快感ホルモンの分泌を促し、タバコを忘れさせるという触れ込みだが、禁煙治療の専門家は、レーザー治療に科学的根拠はないとしている。レーザー治療の概念が、はり治療と似ている事から「レーザーはり」とも呼ばれる。治療に用いられるレーザーは赤外線で、熱さや痛みは感じない。1回の治療は通常、20〜40分で完了する。1回の治療で禁煙ができる患者もいれば、数回の治療が必要になる場合もある。料金は、診療所によってばらつきがあるが、1〜3回の治療で約300ドル(約3万5000円)位が一般的だ。保険は適用されない。レーザー光線による禁煙治療の効能は、医学的に証明されていない。例えば、シンガポールで2002年に報告された研究によると、若年の喫煙者330人にレーザー禁煙治療とプラシーボ(偽薬)治療を実施したところ、両者の禁煙期間は1ヶ月位で、ほとんど禁煙期間の差はなかった。米保健社会福祉省公衆衛生局は、米食品医薬品局(FDA)認可の抗うつ剤ニコチンパッチ、ファイザー社が開発した新薬「チャンティクス(Chantix)」(脳内のニコチン受容体に働きかける作用がある)などを禁煙治療法として推奨している。同時に、カウンセリングの効果が高いとして、政府支援のホットライン(米国内フリーライン1-800-QUIT-NOW)の利用を勧めている。「QUIT NOW」は「今すぐ禁煙を」ということ。人体への害が立証されているにも関わらず、米国には4450万人の喫煙者がいる。米疾病対策予防センター(CDC)によれば、喫煙は、喫煙者のほぼ半数の死因、または障害の原因となっており、喫煙が原因の死者は年間約44万人に上る。