世界最新!健康とサプリメント関連ニュース

健康とサプリメントニューストップページに戻る

2006年10月06日

アートセラピーでアルツハイマー病患者の集中力向上

アルツハイマー病患者に対して精神安定効果があるとして、絵を描くことが注目されている。絵を描くアートセラピーを推奨しているのは、米アルツハイマー協会で、1988年、カリフォルニア州オレンジ郡を皮切りに、アルツハイマー病患者に絵を描かせる「メモリーズ・イン・ザ・メーキング事業」を全米26州で展開している。ある日の同協会デンバー支部(コロラド州)では、高齢のアルツハイマー病患者が、一言も話さずに絵を描いていた。集中力を高めるために、会話は最小限に抑えている。しかし、痴ほう症状がある患者を45分間座らせておくのは困難だ。時々、介護者が「ここにも描こうか」などと声をかけて絵に気持ちを集中させる。手をうまく動かせない患者の場合、介護者が手を添えて、患者が描くのを手伝う。また、介護者が絵の題材を決めるのを手伝ったり、使う色をアドバイスしたりして、患者の気持ちを表現できるように助けている「メモリー・イン・ザ・メーキング事業」で描かれた絵は、競売にかけられ、アルツハイマー病治療の基金に充てられている。アルツハイマー病患者に対する絵の効用を研究しているジョージ・ワシントン大学のジーン・コーヘン博士は「記憶を失っても想像力はある。絵は想像力を引き出す素晴らしい行為」と力説する。アルツハイマー病は、思考、記憶、言語をつかさどる脳の部分に影響がでる。痴ほうの初期、中期であれば、進行を遅らせる薬が開発されているが、原因は不明で治療法も見つかっていない。絵がアルツハイマー病に効果があることを示す研究結果がある。65~85歳の患者12人に、週に一回、絵を描かせる実験を実施したところ、集中力の持続時間が、当初の30分から45分へと延び、患者は絵を完成させることで「喜びと満足感」を得たという。患者に絵と同様の効果をもたらすのが音楽だ。絵や音楽などのアートセラピーへの異論はほとんどない。原因不明のアルツハイマー病への効用が期待されている。