2006年09月28日
調査会社、ジュピター・リサーチとヤンケロビッチの調べで、過去1年間の米国内の成人インターネット利用者の約80%に当たる9500万人がウェブサイトで医療情報を検索したが、求めていた情報は見つけられず、落胆していた事が分かった。ワシントン・ポストは、こうした不満に対して、新しい消費者向けの医療サイトの開発が活発化していると伝えている。 医療情報サイトは、インターネット普及当初から多くが運営に苦しみ、利益を出せなかった。現在、最も信頼されている人気医療サイト「WebMD」(www.webmd.com/)を運営するウェブMDヘルス(WebMD Health)社でさえ、ネットスケープの創設者、ジム・クラーク氏が1996年に開設した、ヘルセオンとの合併で生き残りはしたが、2003年までは利益を出せなかった。ウェブサイトでサプリメント、ダイエット、エクササイズや市販薬の情報を求める消費者は多いが、最近では、医師や病院を比較する人も増加している。ウェブMDヘルス社のウェイン・ガティネラ(Wayne Gattinella)CEO(最高経営責任者)は、「消費者は、医療専門家からも航空会社や投資家からと同じように情報を入手したいと期待している。この期待は、向こう5年間の医療サイト未開地開拓の原動力になる」と語る。 昨今、広告主による医療関連サイトの広告支出が増加している。ウェブMDヘルス社は、広告売り上げの増加で、2006年第2四半期の売り上げが38%も増え、損失が前年同期の150万ドル(約1.8億円)が116万ドル(約1.3億円)に減少した。 こうした状況を商機と見る投資家は多い。情報・娯楽の大手、タイム・ワーナー社は、1000万人以上の顧客に電話や携帯情報機器で個別に医療情報を提供するwww.Everydayhealth.comを年内に開設するウォーターフロント・メディア社に投資した。カーライル・グループ、アレン&カンパニー、セコイア・キャピタルの3社は、医師による病状別の情報や同じ病気の経験者とのつながりを提供するヘルスセントラル・ネットワークに投資した。AOLの創始者、スティーブ・ケイスが投資しているレボリューション・ヘルス社は、2006年秋、www.Revolutionhealth.comという医療サイトを開設し、病気・医師情報検索や診療予約、医療関連支出の管理などのサービスを提供する予定だ。また、同社は、ウォルマートやウォルグリーンなどの小売店内にある、予約なしで簡単な医療対応ができる施設への投資も行う。(米国では、医師の診療の予約は必須で、2~3ヶ月先に予約日が設定される事が多い。急患は総合病院に行かねばならず、診療費が高額である。)