2006年08月28日
国連の機関であるFAO(世界食糧農業機関)は、2006年6月2日、野鳥を捕らえて、その背に小さな袋を取りつけて、その鳥が世界的にどのように移動するのかを把握し、鳥インフルエンザの対策の一環とする、という計画を打ち出した。鳥インフルエンザは、当初、飼育されたニワトリの病気として発生し、中国や東アジアから、世界各地に蔓延したといわれている。が、最近ロシアや東ヨーロッパで発生した鳥インフルエンザは、野鳥が運んできた、あるいは、野鳥は、アフリカにも鳥インフルエンザをもたらした、と言われている。その他の地域でも、野鳥によって病原体が伝播された可能性はあり、各地で野鳥の大量死も伝えられている。したがって、鳥インフルエンザの対策には、野鳥の動きを把握することが一つのポイントだ、というわけで、FAOは、世界的な規模で、野鳥の移動を調べて、鳥インフルエンザの病原体である「H5N1ウイルス」がどう広がるのかを調査することにしたのだ。そのために、計画されているのが「バックパック大作戦」。まず、野鳥の背中に、小さな軽い袋(バックアック)を取りつける。そして、通信衛星とコンピュータネットワークで野鳥の動きを追跡し、ウイルスがどこにどう運ばれるかを知ろうというのだ。費用は680万ドル(8億円)。FAOの担当官、ジョセフ・ドメネク氏は、「野鳥バックパック作戦」は、野鳥全体の動きからすると、“点"を見ることにすぎないかもしれない。本当は、もっと広い範囲での全体像がほしいのだが、試しにやってみる。なんらかのヒントが得られるのではないか、と期待しいている」と言っている。