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2006年08月01日

妊娠時の鉄分補給で頭がいい赤ちゃんが生まれるか

妊娠時に、母親が、サプリメントの鉄分を飲むと、頭がいい赤ちゃんが生まれる、とよくいわれる。動物実験で、鉄分を欠乏させたメスから生まれた子は、脳の発育が悪かった、という研究論文もある。そこで、実際に、妊婦に鉄分与えて、生まれた赤ちゃんがどうなったかを調べた研究が、「米臨床栄養学雑誌」(American Journal of Clinical Nutrition)で発表された。この研究では、430人の妊婦を被験者にして、妊娠20週目から妊娠最終日まで、サプリメントの鉄分を、毎日20ミリグラム飲ませたグル−プと、見たところそっくりの偽薬を与えたグル−プに分けた。こうして出産日を迎えた妊婦を調べたところ、鉄分を飲んだ妊婦の1%が貧血気味だったのに対して、偽薬を飲んだ妊婦の11%が貧血気味だった。まず鉄分の効果がそこではっきり現れた。出産から4年経った時点で、生まれた子どもの「IQ」(知能指数)を調べたところ、サプリメントの鉄分を飲ませたグル−プの子どもと、偽薬組の子どもとでは、IQの成績が基本的には同じだった。つまり、頭の良さに違いはなかった。ところが、鉄分を飲ませた母親の子どもでは、その16%が行動に問題があった。同じように行動に問題があった子どもは、偽薬組では8%にすぎなかった。これについて、研究者たちは、IQで調べた限り、母親が摂取した鉄分が生まれる子どもの頭の良さ、には関係なさそうだ、と見ている。また、子どもの行動に問題がある、という点に関しては、与え方、鉄分の量、などによって異なる結果が出るかもしれない、と言っている。米連邦政府は、妊婦に対する鉄分の所要量を、胎児の発育と健康維持を考慮して、最近、1日18ミリグラムから27ミリグラムに増やしている。