2006年07月28日
コデイン(codeine)はアルカロイドの一つで、モルヒネをメチル化したもの。モルヒネ同様、アヘンに含まれている。しかし、比較的副作用が少ないので、せき止めとして広く使われている。もっとも有効な鎮咳作用があるといわれている。ところが、コデインはせき止めとしては、必ずしも有効ではない、という試験結果が、雑誌「アレルギ−と臨床免疫学」(Journal of Alergy and Clinical Immunolog)2006年4月号で発表された。実験を行ったのは、イギリスのマンチェスタ−の医師、ジャクリ−ン・スミス博士。博士は、慢性の呼吸器疾患の患者19人を2つのグル−プに分け、一つのグル−プには偽薬を、他のグル−プには、外見はそっくりの燐酸コデイン入りの錠剤を飲ませた。患者には、咳をする度に、咳の回数や持続時間などが記録される装置をつけた。こうして、20時間の間に、咳がどのくらい出たかを見た。まず、コデイン剤も偽薬も与えないうちに、患者から出た咳は、1時間当たりにして、平均8.27秒だった。そして、コデイン入りの錠剤を飲ませた場合は、咳は、1時間あたり平均6.41秒に減った。しかし、偽薬を与えた場合も、咳は、1時間あたり平均7.22秒に減った。この両者の減り方は、統計的には有為差はなく、違いはないということになった。つまり、コデイン入りの薬はせき止めには有効ではない、という結果が出た。スミス博士によると、この試験で使われたコデインは、1回の用量が60ミリグラムで、町で販売されている薬、例えばコデイン入りのタイレノ−ルと同じ量だという。「この用量をもっと多くすれば、どうなるか、という疑問が残るが、私の経験でも量をこれ以上増やしても効き目がよくなる、ということはない」と語っている。また、咳の種類によって、コデインが効く場合があるのかもしれないが、試してみなければわからい、と博士は言っている。なお、スミス博士は日ごろから、せき止めとしてコデインは使っていないという。