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2006年07月21日

百聞は一見にしかず

アテローム性動脈硬化(Atherosclerosis)と診断された患者に、動脈の内膜面を断層撮影した写真を見せると、患者の薬の飲み方が違ってきた、という研究結果が、雑誌「アテローム性動脈硬化」(Jounal of Atherosclerosis)2006年4月号で発表された。この研究は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の助教授マシュー・ブドック博士をリーダーとする研究チームが行ったもので、アテローム性動脈硬化と診断されたが症状は出ていない患者505人を対象に行われた。患者にまず、電子線断層撮影を行い、画像に現れた動脈内膜をよく見せた。そこには、程度はまちまちだが、脂肪の沈着物(プラーク=plaque)が白く光って見えた。そして、「この沈着物が増えると動脈がブロックされ、動脈硬化が進むから、コレステロール降下剤をちゃんと飲むように」と一人一人の患者によく説明した。その時、画像に現れた沈着物の程度を、重度から軽度に分けて、記録しておいた。それから3年半後、患者が、医師に言われた通りにコレステロール降下剤を服用しているかどうかを、調べた。その結果、最初に沈着物の程度が比較的軽かった25%の患者では、その53%が言われたどおりに薬を飲んでいた。ところが、沈着物の程度が重度だった25%の患者では、何と92%が薬を飲み続けていた。ブドック博士は「百聞は一見にしかず。薬を忠実に飲ませ続けさすには、体の中の病状を、患者に見せて説明するのが一番」と述べている。