2006年06月22日
サプリメント(補助栄養食品)のメラトニンは、睡眠薬代わりに使われる。とくに、夜間仕事をする人や、いわゆるジェットラグ(ジェット機で旅行した時の時差ぼけ)の睡眠調節に使われる。ところが、人により、時間によって、催眠の効き方が違う。この前は効いたが、今日は効かない、ということを経験した人がけっこういる。そこで、ボストンにある「ブリガム女性病院」(Brigham and Womens's Hospital)のチャールズ・ツァイスラー博士らが、メラトニンは、いつ効き目を発揮するのだうか調べた。雑誌「睡眠」(Sleep)2006年5月1日号で発表されたこの研究では、まず、健康な成人36人を選んだ。そして、メラトニン、または、偽薬を、1日のいろいろな時間に飲ませて、催眠効果を見た。その結果、メラトニンの催眠効果は、昼間に飲ませた場合にだけ、有効であることがわかった、という。メラトニンはもともと、脳の松果体と言う小さな器官でつくられるホルモンで、通常、暗くなったらメラトニンの分泌が増え、それによって、人は眠るのである。そして朝になって日が射すと、それに反応して、メラトニンは減って、眠気は去り、一日の活動が始まるのである。したがって、昼間は、体内でメラトニンはつくられず、あっても少ししかない。そこへ、メラトニンを服用すればこれが有効に効く、というわけだ。逆に、すでにメラトニンが体内に増えている状態の夜間に飲んでも、効かない、ということになる。同博士らは、これを実験で確かめたのだ。これまで、メラトニンは催眠効果がある、いやない、と言った、まちまちの報告があるが、これは、飲んだ時間を考慮すべきである、と研究者たちは言っている。なお、この研究で、メラトニンによって得られる睡眠時間は、せいぜい30分であることもわかった。