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2006年05月17日

耳の中に水が入った時の抗生物質の使い方

そろそろ水泳の季節がくるが、雑誌「耳鼻咽喉科学」(Otolayngology)最新号に、「水泳中耳に水が入って、感染の恐れががある場合、これまでの抗生物質の使い方に間違がある」という論文が掲載された。著者は、ニューヨーク州立大学ダウンステート医学センターのリチャード・ローゼンフェルド博士らで、「耳のなかに水が入って、耳が痛み出すと、とっさに抗生物質を経口投与する医師が多いが、これは間違い」だという。抗生物質の経口投与は、この場合有効でないからで、感染が外耳道の外にまで広がらない限り、抗生物質を飲ませるのよくない、と博士は言う。その代わり、耳のなかを消毒した上で、抗生物質の小滴をたらすのがもっとも有効で、こうすれば、抗生物質に耐性のバクテリアを生み出すおそれも少なく、予防することもできるので、最適な処置である、と博士は言う。博士はさらに、この方法は、抗生物質の有効な治療法だけでなく、局所をよく観察し、耳の中の異物を取り除き、清潔にし、必要最小限の治療薬を使う、という治療の基本に立ち返ると言う意味もある、と述べている。また、耳の中の感染による痛みは非常につらいが、「そのために、痛み止めなどを乱用するのは賢明でない、こうした痛みは、正しく治療すれば一日で解消する」と博士は説いている。博士らは、これまでに発表された「水泳による急性外耳炎」(acute otitis externa)に関する文献を再検討してこの結論をまとめた。なお、アメリカ人の10人に一人は、生涯に少なくとも一度は、耳に水などが入って感染し、痛い思いをしている、という。