2006年05月09日
雑誌「神経科学紀要」(Archives of Neurology)のオンライン版が、2006年3月伝えたところによると、高齢者で日常降圧剤を使っている人は、アルツハイマー病にかかるリスクが小さいことがわかった、という。この研究の詳しい報告は、同雑誌の5月号に掲載される。この研究は、米ジョンズホプキンス大学の研究者らが行ったもので、65歳以上の高齢者3300人を、6年間追跡調査した。このお年寄りのうち104人が、6年間のうちに、アルツハイマー病と診断されたが、降圧剤を常時使用していた人の場合は、アルツハイマー病を発病するリスクが36%小さかったという。降圧剤は、大きく分けて、酵素阻害剤、ベーター遮断剤、カルシウム拮抗剤、それに利尿剤系降圧剤があるが、どのタイプの降圧剤も、アルツハイマー病のリスクを下げる働きがあった、という。しかし、詳しく調べると、利尿剤系降圧剤がアルツハイマー病を減らす効果が一番高かった。降圧利尿剤を使っていた人では、降圧剤を全く使っていなかった人の場合と比べると、アルツハイマー病7になった割合が、74%も少なかったという。研究リーダーの一人、同大学のピーター・ザンディ助教授は、「この研究はまだ観察段階で得られた結果であって、どうして、降圧剤がアルツハイマー病を少なくしているのか、その理由もわかっていない、さらに、期間を長くし、詳しく調べる必要があるのだが、利尿剤系降圧剤がアルツハイマー病の予防に役に立っていることは間違いようだ。これは非常に興味深い発見である。さらに研究を重ねたい」と話している。