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2006年04月14日

高血圧予備軍の発症を遅らす新薬ができそう

病気としての高血圧になる寸前の人たちを、「前高血圧症」(prehypertension)と呼ぶ。以前には、「ボーダーライン高血圧」「ハイ・ノーマル高血圧」などと呼ばれていたが、2003年に正式に「前高血圧症」になった。具体的には、血圧が、上が「120-139」、下が「80-89」の人たちで、すぐにも高血圧の仲間に入ってもおかしくない高血圧予備軍だ。アメリカには、その予備軍が8000万人いるといわれている。この人たちは、いずれ常態の高血圧に発展し、心臓病、脳卒中、じん臓病にかかる恐れがある。予備軍の高血圧発症を防ぐには、運動、食事に気をつけるように言われているが、もし、簡単な飲み薬で、発症を遅らすことができればいい。そのための有望な薬ができそうだ、と2006年3月14日、アトランタで開かれた米心臓病学会で報告された。報告したのは、ミシガン大学のステボ・ジュリウス医師らで。その薬は、「ACEインヒビター」(ACE inhibitor)。ラットでの実験で、「ACEインヒビター」を少量与えただけで、ラットの高血圧発症を大幅に遅らすことができた、という。この薬は、体内で、血圧の上昇と塩分の調節に関係する2種のホルモンの生産を抑える効果がある、と言われている。いま、同医師らは、製薬会社のアストラゼネカに依頼して「ACEインヒビター」の高血圧抑制効果を人間でも試す試験を計画している。同社は、すでに、高血圧の発症を引き延ばす薬を開発中だが、そこで使われる「ARB」という物質よりも、「ACEインヒビター」の方がコスト安で、もし、人間でも効果が確認できれば、同社にとっても、利益が大きくなるだろう、と見られている。