2006年04月05日
80歳代、90歳代というご老体に、ウォーキングなどのエクササイズをさせたら、血圧が下がり、体のバランス感覚が改善した、など、思った以上に効果があった、という研究成果が、雑誌「加鈴と健康」(Journal of Agingand Health)2月号で発表された。年をとっても、運動すれば健康にいい、ということは以前から知られていたが、これまで発表された研究は、せいぜい65歳から70歳代くらいまでの体について調べたもので、80代、90代を対象にした研究はあまり聞いたことがなかった。この研究を行ったのは。南フロリダ大学の老化研究所のロス・アンデル助教授(老人科)らで、平均年齢84歳、最高齢96歳のお年寄りグループ64人を選んで、エクササイズをやらせる実験を行った。参加者の4分の3は女性、75歳以下はわずか5人だった。全員、身の回りの用は自分でできたが、杖や歩行器だ必要だった人はいた。まず、お年寄りを3つのグループに分けた。一つのグループはウォーキング、第2のグループはジムで簡単な器具を使った運動を、それぞれ週に2回実行させた。残りのお年寄りには何もさせなかった。16週間後に調べてみると、ウォーキングかジムのエクササイズを行ったグループのお年寄りは、収縮期の血圧(血圧の上の値)が下がり、上半身、下半身とも筋肉が強化され、腰と肩の柔軟性が改善され、筋肉のバランス感覚がよくなり、体の各機能のコーディネーションがよくなっていた。エクササイズをやらなかったお年寄りには、こうした改善は見られなかった。この結果について、アンデル助教授は、「年齢が相当に高い人たちでも、定期的に体を動かせば、それだけ健康にいいことがわかった。運動は、若い時だけでなく、老年になっても必要で、それだけ体にいい。ウォーキングでも何でもいい。運動の種類でなく、とにかく体を動かすことだ。この実験では、身の回りのことが自分でできるお年寄りだけを対象にしたが、それができないお年寄りでも、エクササイズのプログラムを工夫すれば、運動の効果が上がることは間違いない」と話している。