2006年04月01日
ノコギリヤシ(saw palmetto)の果実の抽出液は、前立腺の病気を軽減させる効果がある、として、古くからサプリメント(補助栄養食品)として利用されている。とくに、ヨーロッパでは、医師が前立腺肥大の患者にノコギリヤシを患者に勧めている、という。果たして本当に有効なのかを調べた研究が、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」最新号に掲載された。研究を行ったのは、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のスティーブン・ベント博士らで、前立腺肥大と診断された男性225人を選び、2つのグループに分けた。そして、一つのグループに、ノコギリヤシの抽出液169ミリグラムを、1日に2回与え、残りに偽薬を与えた。偽薬は、ノコギリヤシの抽出液の、独特の強烈な味とにおいに似せた液体をつくって与えた。本人はもちろん、医師など周辺の人たちにも、だれが本物を与えられ、だれが偽薬を与えられたかわからないようにした。こうして1年経過後、患者を診断したところ、ノコギリヤシを与えた患者と偽薬を与えた患者とでは、病状に大きな違いはなく、結局、この試験に関するかぎり、ノコギリヤシは効かい、ということになった。しかし、研究者たちは、これでノコギリヤシの効用に関する結論がでた、ということではなく、患者に与えた抽出液の量、回数、与えた期間などを変えれば、ノコギリヤシが前立腺肥大に有効である可能はある、と言っている。また、ノコギリヤシのどの成分が前立腺肥大に有効なのかまだわかっていないので、別の成分を調べる必要もある、と研究者たちは言っている。