2006年03月28日
グレープフルーツの中でも、果肉が深い赤色をした、ルビー種と呼ばれる種類に、すぐれたコレステロール降下作用があることを、イスラエルの科学者が明らかにした。この研究は、エルサレムのヘブリュー大学薬学部シェラ・ゴリンスタイン博士が行ったもので、2006年3月22日付けの雑誌「農業と食品化学」(Jourmal pf Agriculture and Food Chemistry)に掲載される予定になっている。それによると、研究者たちは、心臓バイパス手術を受けた72人の患者(39歳らら72歳)を、ランダムに3つのグループに分けた。患者はいずれも標準的なコレステロール降下剤であるスタチン(statin)系の薬剤が効かなくなっていた。どのグループにも、同じ内容の食事を与えたが、果物だけが違っていた。第1のグループには、毎日、レッドグレープフルーツを1個、第2のグループには、ホワイトグレープフルーツを1個食べさせ、第3のグループには、グレープフルーツを全く食べさせなかった。どのグループの患者にも、試験期間中は、コレステロール降下剤を一切与えなかった。こうして1ヵ月後しらべてみたところ、どのグループの患者も、心拍数や血圧に違いはなかったが、体内の抗酸化活動に関しては、レッドグレープフルーツかホワイトグレープフルーツを食べさせた患者は、グレープフルーツを全く食べなかったグループより、はっきりと増強されていた。さらに、レッドグレープフルーツを食べたグループの患者だけは、血液中のトリグリセリド(中性脂肪)の値が、他のグループと比較して、明らかに低下しており、コレステロール降下作用が強いことがわかった。一般的に、柑橘類には、抗酸化物質が多く含まれ、これをよく食べると抗酸化作用が強まることが知られている。また、柑橘類には、脂質をコントロールする働きがあることはよく知られているが、なぜ、レッドグレープフルーツだけが、飛び抜けてコレステロール降下作用が強いのだろうか、まだよくわかっていない。研究者たちは、レッドグレープフルーツのどの成分にコレステロール降下の働きがあるのかについては、さらに研究を重ねる必要がある、と言っている。なお、レッドグレープフルーツは、皮は黄色で、果肉はあざやかな赤い色をしており、普通、種はないか、あっても少ない。甘味は強い。