2006年03月13日
いま、肥満度を知る、あるいは予知するための数値として、世界的に、BMI(body mass index)が使われている。BMIは、肥満度だけでなく、糖尿病、心臓病など、いわゆる成人病(生活習慣病)のリスクを知る目安にもなっている。BMIは、体重(キログラム)を身長(メートル)の二乗で割った値。例えば、体重60キログラム、身長1メートル50センチの人なら、160÷1.5÷1.5=26、6で、BMIは26.6。BMIが、25以上で体重オーバー、30以上で肥満、と判定される。ところが、BMIより、よりすぐれた数値がある、と提案している学者がいる。カナダ・オンタリオ州ハミルトンにあるマクマスター大学の「人口健康研究所」(Population Health Research Institute)サリム・ユスフ所長で、英医学誌「ランセット」で発表された論文によると、新しく提案された数値は、「ウエスト・ヒップ率」(waist/hip ratio=WHR)。すなわち、おなかとお尻の回りの、相対的な割合を問題にしており、この割合が、男性の場合、「1」以上、つまり、おなかの方が、お尻より太いなら、肥満度が高く、病気にもなりやすい、という。女性なら、お尻が大きいので、この割合が、「0.8」で肥満であり、病気になりやすい目安になる、というのだ。ユスフ所長は、「BMIでは大ざっぱな肥満度はわかるが、体重のつき方にもいろいろある。おなかの回りを問題にするのは、主要な内蔵が収まっているおなかの脂肪分を問題にしているからだ。そこに、標準以上の脂肪分が、どれほどついているかによって、病気になるリスクがわかる」と説明している。これまでも、肝臓のまわりの脂肪分が、糖尿病や高血圧と密接に関連している、という研究報告がある。この提案に対して、「ウエスト・ヒップ率が大きいと病気になりやすい、という証明はないのではないか」「やせている人、筋肉質の人でも、ウエストがヒップより少しでも大きいと病気になるのか」などと批判する人もいる。