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2006年03月02日

吸入式インスリンをFDAが承認--年央には患者に届く

FDA(米食品医薬品局)は、2006年1月27日、ファイザー社から申請が出されていた吸入式インスリン「イグズベラ」(Exubera)を承認した。これで、毎日インスリン注射をうっている糖尿病患者にとって、注射の代わりに吸入式インスリンを使う、という新しい選択肢ができたことになる。FDAの担当官は、「吸入式インスリンが使用可能となったことで、糖尿病患者は、血糖値をコントロールするための方法が一つ増えた。これによって、患者はより有効に血糖値を管理できるようになってほしい」と述べている。しかし、FDA担当官は、「吸入式インスリンは全面的に注射に取って代わるものではない。注射は従来通り患者にとって、必要である」と述べている。承認された吸入式インスリンは、ファイザー社が、「サノフィ・アベンティス社」(Sanofi-Aventis)、「ネクター・セラピューティックス社」(Nektar Therapeutics)の両社と、薬剤と容器を共同開発したもので、ファイザー社によると、この承認によって、今年(2006年)の半ばまでには、患者のもとに届けられることになるだろう、という。同社によると、「イグズベラ」のサイズはメガネのケースほどで、1~3ミリグラムほどの微小なカプセルに入った乾燥粉末状のインスリンを口から吸い込んで肺に入れる。速効性で、1型、2型両方の糖尿病患者が使用できるが、使用者は成人に限られている。また、ぜんそく患者、肺疾患のある人、喫煙者ないし、禁煙をしたばかりの人は吸入式インスリンは使用できない。新しく吸入式インスリンを使う人は、あらかじめ、肺の検査を受ける必要がある、とFDAでは言っている。ヨーロッパ連合(EU)は、すでに、1月26日にイグズベラを承認しており、米欧で事実上同時に吸入式インスリンが実用化された。値段は、ドイチュ銀行のアナリスト、バーバラ・ライアンさんによると、吸入式インスリンだと1日当たり、4~5米ドルで、注射だと1~1.5ドルなので、吸入式はかなり高くつく、という。また、証券アナリストによると、ファイザー社は、イグズベラの販売で、年間10億ドル(1200億円)の売上げが見込まれている。ファイザー社は、共同開発のサノフィ・アベンティス社に対して、すでに、13億ドルを支払って、全世界での販売権を取得している。