2006年02月28日
心臓は、一定のリズムで収縮をくりかえしながら、全身に血液を送り出しているが、このポンプ機能がうまく働かなくなった状態を心不全(heart failure)と言う。心不全と診断されたら、手術を受けるべきか、手術をせずに薬だけで治療すべきか、迷うケースが多い。どちらを選択するのがいいのだろうか。もちろんケースバイケースだが、全般的に、生存率と言う観点から見ると手術の方がいいようだ、という報告が、雑誌「循環」(Circulation)2006年1月17日号に掲載された。この研究では、心不全と診断され、かなり進行した状態にある患者765人を対象に調べた。その結果、230人(30%)が診断後6ヵ月以内に手術を受けた。535人(70%)が薬剤だけの治療を受けたことがわかった。3年経過後、薬だけの患者の34%が死亡した。これに対して、手術を受けた患者では、死亡したのは20%だった。そこで、研究者たちは、治療開始当時の患者の心臓の状態などを考慮して調整して分析したところ、診断後3年以内に死亡するリスクは、手術を受けた患者は、薬剤だけの患者の半分である、と結論を出した。アメリカでは、この調査の対象となった程度の心不全患者は、約500万人いる。心不全は、65歳以上の入院理由としてはもっとも多い。それによる死亡者は、年30万人に達している。