2006年02月14日
アメリカにおけるがんによる死亡率は、最近次第に下がってきているが、NCI(米国立がん研究所)が2006年1月に出した報告したところによると、この傾向はさらに続いているという。報告はまず、がんがどのくらいの割合で発生しているか、について述べている。それによると、最新の統計である2002年の記録だと、がんと診断された人の割合は、すべてのがんを合わせて、10万人当たり488.6人だった。前年は488.1人だったので、がん発生率は、全体ではほぼ横ばいと言える。詳しくみると、男性では、前立腺がん、睾丸がん、女性では、乳がんが増えている。そのほか、白血病、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ(黒色腫)、甲状腺がん、じん臓がん、食道がんが増えている。しかし、がんによる死亡率は、2002年は10万人当たり193.6人で、前年の195.7人を下回り、最近の死亡率減少傾向が着実に進んでいることを示した。部位別にがん死亡率を見ると、前立腺がんが10万人当たり28.0人(前年28.9人)、乳がん25.4人(前年26.0人)、大腸がん19.6人(前年20.1人)、肺がん54.8人(前年55.2人)と、主ながんでは、死亡率が軒並み下がっている。死亡率が下がった理由について、NCIでは、米国民の間に早期診断を受ける機運が高まり、一方で、がんの治癒率が向上したことを上げている。さらに、喫煙率が下がったことも、肺がんの死亡率を下げている、としている。また、従来、プールサイドや海岸で太陽に当たることが好きだったアメリカ人が、皮膚がん予防のために日光浴を控えるようになったこと、アルコールと脂肪分の摂取が少なくなったこと、ががん死亡率を下げている、とNCIでは指摘している。