2006年02月09日
自分たちのチームを応援するチアリーダーは、そのきびきびした動作と華やかさで、敵味方を問わず、競技場の目を引く。おまけに、学業の方も成績優秀でないと、リーダーにはなれない、と言われ、女子学生のあこがれの理想像になっている。ところが、このところ、救急車で運ばれるチアリーダーの数が、急増している、と雑誌「小児科学」(Pediatrics)2006年1月号で報告された。報告したのは、米オハイオ州にある「コロンバス子ども研究所」(Columbus Children's Research Intitute)で、それによると、アメリカでけがをして救急車で運ばれたたチアリーダー(5歳から18歳)の女の子は、1990年から2002年の間に、20万9000人に上ったが、これは、それまでの約2倍に相当する、という。チアリーダー全体の人数は、20%程しか増えていないので、この数は、チアリーダーの負傷が急増していることを示している、と研究者たちは言っている。けがの内訳は、筋違い、ねんざが約半数を占め、骨折が18%、衝撃で脳しんとうを起こしたのが16%に上るという。しかし、別の調査データによると、1982年から2004年の間に、命にかかわるようなチアリーダーの重傷が、35件も起きている。この数は、女子の体操競技で起きた重傷率の4倍、水泳競技の7倍に当たる、という。チアリーダーにけがが増えた理由について、調査した研究者たちは、チアリーディングで、少しでも難度の高いワザを取り入れる傾向が強まり、それまで限られた人しかやらなかったことが当たり前になったからだ、と指摘している。アメリカでは、6歳以上で、チアリーダーになっている女の子は、350万人にも上っている。米国立子ども医学センター(Children's National Medical Center)のスポーツ医学部長、レベッカ・デモクレストさんは、「チアリーダーの負傷者がこれほど多いということは、関係者は良く知っているが、親にとっては驚きだろう。たんなる応援とは言え、チアリーディングはいまや立派なスポーツである。ということは、経験を積んだコーチのもとで、ちゃんとした安全設備を使って、十分訓練を受けてからやらなければならない、ということだ」と述べている。