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2006年01月21日

血圧が高い老人は精神機能の衰えが早く来る

一般に高齢者は、加齢とともに、思考力、理解力、記憶力、それに、いろいろな出来事を組み合わせて考える統合力が次第に衰えてくる。そうした高齢者の精神機能の衰えは、高血圧と関連していることを見つけた研究が、雑誌「神経心理学」(Neuropsychology)2005年11月号で発表された。この研究では、高齢の男性357人の医療記録と、彼らに、神経心理学的なテストをやらせた結果を詳しく調べた。人種的にはほとんどが白人だった。この人たちは、過去3年間、血圧に大きな変化はなく、過去30年間、加齢に関する長期の研究に参加していた。その結果、年を取るとともに、神経心理学テストの成績が年々下がっていたが、血圧が高い人は、血圧が正常な人と比べると、その下がり方が大きかった。とくに、「よどみなく話をする能力」(ある分野のテーマを与えて、自分で言葉をさがしながら話をさせるテスト)や、「短期の記憶力」(言葉をいくつかリストアップしてから、そのすぐあとで、いくつ思い出させるかを見るテスト)で、高血圧の老人の成績は、加齢とともに大きく下がっていた。例えば、「よどみなく話をする能力」では、80歳以下でも、高血圧の老人は、正常な血圧の老人と比べると、使われた単語の数が平均7語少なかった。また、「短期の記憶力」もテストでは、思い出せた単語の数が、高血圧の老人は、正常な血圧の老人と比べると、平均1.5語少なかった。血圧が高い老人には降圧剤を服用している人が多かったが、神経心理学テストの成績は、降圧剤の服用いかんにかかわらず、年々悪くなっていた。血圧が正常な高齢者には、食事や運動など、日常生活の中で血圧をコントロールしている人が多かった。なお、アメリカの成人の3人に1人は高血圧症だが、その3分の1は、そのことに気がついていない、という。この研究は白人男性だけを対象にしたが、女性、および他の人種についても、血圧が、精神機能の衰えと関連していると言えるのではないか、と研究者たちは見ている。