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2006年01月07日

幹細胞研究のリーダーになる--英が宣言

イギリス政府は、2005年12月1日、「イギリスは、幹細胞(stem cell)の研究で世界のリーダーとなることを目標として、予算をつけて、研究開発を推進する」と宣言した。これを発表したゴードン・ブラウン蔵相は「まず、向こう2年間の幹細胞研究予算として1億ポンド(200億円)を計上し、製薬などの分野で、幹細胞研究の成果がコマーシャルベースに乗るまでの基礎研究の予算として活用する」と述べた。幹細胞は、人間の胚の細胞など、未分化の細胞のことで、これを巧みに誘導すれば、器官、組織など体を構成する部分を再生させることが可能だといわれている。その研究の成否は、将来の医学の発展のかぎを握る、とされている。イギリスはすでに、幹細胞研究の環境が整っており、これをさらに推進し、研究を発展させようというのだ。計上された政府予算は、今後、臨床試験、官民の協力で今年(2005年)始めに設立された「英幹細胞基金」の資金、あるいは、世界初となる幹細胞バンクの維持、発展のためにつかわれる。また、政府は、官民合同の「幹細胞研究組合」を設立して、新薬の開発をめざす計画を立てている。ブラウン蔵相は、「イギリスは、遺伝学と幹細胞研究の分野で、世界でナンバーワンのセンターにならなければならない」と強調した。この宣言に先立ち、英保健省の研究開発部のジョ・パティソン前長官がまとめた「今後の幹細胞研究に関する報告」では、「この分野の競争は世界的にますます激化しており、これに勝ち抜くためには、今後10年間に、5億200万ポンド(1000億円)を投じなければならない」と述べている。アメリカは、胚性幹細胞(embryonic stem cell)を使った研究に、倫理的な理由で連邦政府がさまな規制を敷いている。そのため、やや出遅れているが、その重要性を意識するカリフォルニア州では、今後10年間に30億ドル(3600億円)を支出する計画を発表している。世界のいくつかの国が、すでに、幹細胞研究のセンターをめざして動いている。なかでも、韓国、中国、シンガポールなどアジアの国が意欲を見せて、巨額を投資する構えを見せている。