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2006年01月24日

「がんゲノム地図」プロジェクト発足--NIH

NIH(米国立衛生研究所)は、2005年12月13日、すべてのがんを遺伝子レベルで解明し、予防や治療に役立てるために、「がんゲノム地図」(Cancer Genome Atlas)を作成する大プロジェクトを発足させた、と発表した。このプロジェクトに要する費用は、総額10億ドル(1000億円)以上と見られ、最新の遺伝子技術の総力を上げて、取り組むとしている。研究の中心となるNIHは、研究費の割り当て、参加する研究機関との契約に当たる。全米各地の研究機関の参加による研究成果によって、将来、がんの診断、予防、治療に、画期的な進歩をもたらすことが期待されている。NIHのイライアス・ザホウニ所長は、記者会見でこう述べた。「このプロジェクトの発足は、がん研究の新時代の始まりである。35年前、ニクソン政権下で、がんと戦う10年計画、が宣言されたが、その当時と比べると、がんをめぐる科学的な知識は大きく前進している。その中心的な変化は、いまや、がんは遺伝病であるということがわかったことである。つまり人間の細胞のDNAが傷つくことによって、正常な細胞ががん化し、無秩序に分裂、増殖し、これが全身に転移する、ということがわかったのである。その遺伝子とがんとの関係を解明し、その全貌を明らかにし、分子医学的に解明すれば、がんに効く薬は何かがわかるようになる」。NIHのヒトゲノム研究所のフランシス・コリンズ所長は、「まず最初の3年間で、がんゲノムのマップ作成が可能かどうか、についてのパイロット研究を行う、そのために、1億ドル(100億円)を投じる」と説明した。また、NCI(米国立がん研究所)のアンドルー・エッシェンバック所長は、「このプロジェクトの成果によって、がんは、命をおびやかすこわい病気ではなくなり、慢性的ではあるが、コントロール可能な病気になるだろう」と予測している。