2006年01月30日
米コロラド州の人口10万の都市で、バー、レストラン、その他の公共の場所での禁煙を定めた条例が施行されてから、わずか18ヵ月(1年半)の間に、心臓発作の発生が、約3割減少したと、このほど開かれた米心臓学会で報告された。地域社会ぐるみの禁煙効果が、短期間に顕著に現れた事例として、学会関係者も注目している。この町は、デンバーから110マイル(180キロ)南のプエブロで、2003年7月に禁煙条例が施行された。それまでの18ヵ月間には、心臓発作で入院した患者が399人いたが、禁煙条例後の18ヵ月間で心臓発作で入院した人は290人と27%減った。近隣の同規模の都市で、禁煙条例を持たないところでは、この間の心臓発作患者数には変化は見られなかった。「コロラド予防医学センター」の心臓病学者、モリ・クランツ博士は、「心臓発作数の急激な減少はちょっと信じられないくらいだが、町ぐるみでの禁煙によって、たばこを吸う人たちだけでなく、他人が吸ったたばこの煙を吸わされる間接喫煙が、大きく減ったことを考えると、納得できる」と言っている。また、米心臓学会のスポークスマンで、ペンシルベニア大学の心臓病学者、ドナルド・ラバン博士は、「たばこをやめると、やめた本人は、6ヵ月で健康状態が改善されたと実感できるものだ。これがコミュニティ全体に及んだとすると、その効果は大きく加算される。つまり、コミュニティ全体に及んでいた間接喫煙の害がなくなった効果が、いかに大きいかということだ」と述べている。2003年にモンタナ州ヘレナでという小さな町で、屋内での喫煙を全面禁止したら、心臓発作で入院した人が、それまで1ヵ月に平均9人だったのが、3人に減った、という報告もあった。現在、禁煙条例を定め、施行している市町村は、全米で加速度的に広がっている。最近では、首都ワシントンの市議会でも禁煙条例導入の方向で議論が展開されている。