2005年12月25日
カフェイン抜きのコーヒー(decaffeinated coffee、デカフェ)をよく飲む人は、悪玉コレステロールと言われるLDL(低比重リポタンパク)が増えて、心臓血管系の病気に悪い、という研究報告が、2005年11月16日開かれた米心臓学会で発表された。発表したのは、米ジョージア州アトランタにある「フクア心臓センター」(Fuqua Heart Center)のロバート・スペルコ博士。同博士らは、まず、187人のボランティアを、任意に3つのグループに分けた。第1のグループ(59人)には全くコーヒーを飲ませなかった。第2のグループ(62人)には、デカフェ、つまり、カフェイン抜きコーヒーを、1日に3杯ないし6杯飲ませた。第3のグループ(66人)には、普通のカフェイン入りコーヒーを、1日に3杯ないし6杯飲ませた。ここで使われたコーヒーは、ずべて、調合、煎り方など、特別に決められた方法で準備されたもので、同じ内容になるようにつくられた。被験者は、すべて、ブラックでコーヒーを飲んだ。こうして3ヵ月後、被験者を調べた結果、心臓病に影響を与えるとみられている要因--BMI(ボディマス・インデックス)、血圧、全コレステロール値、トリグリセリド(中性脂肪)、HDL(善玉コレステロール)、インスリン、ブドウ糖--の値については、3つのグループとも、変化は見られなかった。しかし、デカフェを飲んだグループでは、LDL(低比重リポタンパク、悪玉コレステロール)の血中濃度がはっきりと高くなっていた。また、このグループでは、やはり、最近、心臓病のリスクを知る値として注目されている「アポB」(Apo B)も高くなっていた。デカフェをよく飲むとなぜ悪玉コレステロールが増えるのか、について、研究者たちは、その因果関係をまだはっきりと解明していない。しかし、カフェインが抜かれたから悪玉コレステロールが増えた、というより、デカフェをつくるために使われる原料のコーヒー豆が関係しているのではないか、と見られている。この研究は、NIH(米国立衛生研究所)の研究資金で行われた。