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2005年12月17日

不妊治療を保険でカバーせよ--コネチカット州法

アメリカには、公私取り混ぜて、さまざまな健康保険があるが、体外受精や人工受精などの不妊治療もカバーしてくれる保険は少ない。あっても、検査は適用されても治療はだめ、治療の回数に限度を設ける、40歳過ぎの女性を排除する、支払われる保険金を制限する、など制約がある場合が多い。しかし、子どものできない夫婦では、繰りかえしトライする不妊治療に要する費用は非常に大きな負担となる。切実な問題なのである。一回の不妊治療で、少なくとも数千ドル(数十万円)はかかる。そこで、不妊治療にも保険を適用せよ、という運動がこのところ盛んになってきた。米コネチカット州では、2005年10月1日から、健康保険はなんらかの形で不妊治療の費用をカバーしなければならない、とする州法が施行された。活発なロビー活動の末、5年越しの懸案が州議会を通過したのだった。同州だけではない。不妊治療を保険カバーせよとする法律をもっているのはすでに15の州になった。実際に保険でカバーされる内容は、州により、保険の種類により、まちまちだが、とにかく住民の強い要望に応えた最近の動きなのである。不妊問題を抱えた男女は全米で600万人といわれる。この人たちが立ち上がったのである。そこでいつも議論になるのが、子どもができないのは、保険がカバーすべき病気かという問題である。これに対して、不妊治療保険カバー推進派は、「子どもを持つというのは基本的人権の一つである。子どもができないという障害のある体は、重大な健康問題である。治療の結果赤ちゃんができた、となると、カップルにとって、すばらしい健康プレゼントとなる」と主張している。体外受精が実用化されて25年以上になる。この間に、世界中で数多の試験官ベビーが生まれ、立派に成長している。でも、費用の問題でその恩恵に預かれない夫婦も多い。日本では体外受精に保険を適用するなんて考えられないかもしれない。でも、もし、お金がなくて不妊治療をあきらめていた夫婦に、保険、あるいは、政府補助の形で不妊治療を受けやすくして、赤ちゃんができたらどうだろう。夫婦の喜びだけでなく、少子化問題解決のための一助にもなるだろう。ちなみにイスラエルでは、不妊治療はすべて政府がカバーしている。民族の血を絶やさないためだという。