2005年12月12日
日本では考えられないことだが、アメリカでは、小学生のころからたばこに興味を持ち、実際に吸い始める子どもがいる。そのきっかけは映画ではなかろうか、と考えた研究者が、「映画と子どもの喫煙」をテーマに、調査した。この研究を行ったのは、ダートマス医科大学の小児科教授、ジェームズ・サージャント博士らで、全米から10歳から14歳の子ども6522人を選んで、まず、子どもたちが喫煙を始めているかどうか、映画を見る習慣があるかどうか、について調べた。まず、1998年から2003年にかけて上映された532本の映画の中から、ランダムに50本をを選んで、それを見たかどうかを聞いた。そして、一つ一つの映画のシーンから、子どもたちが喫煙シーンを何回見ているか、を推定した。その結果、喫煙シーンを見た回数と喫煙開始との間に、密接な関係があることがわかった。映画で喫煙シーンを良く見ている子どもで喫煙を始めている割合は、ほとんど喫煙シーンを見ていない子どもより、2.5倍以上になっていたのである。映画の中でも、大人向けで、17歳以下は入場に保護者の同伴が必要とされている「R-rated」(Rはrestricted)の映画では、喫煙シーンがとくに多く、こうした映画を良く見る子どもにたばこを吸うケースが目立ったという。サージャント博士は、「この調査には、いろいろ欠陥はあるだろうが、映画の喫煙シーンを見ることと、ローティーンの子どもがたばこに興味を持ち始めることとの間には、強い関連があることは間違いない。喫煙人口を減らして、より健康的になる国民運動を展開している時に、この問題は見過ごすことができない」と述べている。