2005年11月20日
歯周病をもっている女性が妊娠すると、未熟児が生まれやすいことがわかった、と米ノースカロライナ大学歯学部のレイモンド・ホワイト博士らが発表した、雑誌「顎顔面手術」(Journal of Maxillofacial Surgery)最新号で報告されたこの研究によると、博士らは、1997年12月から2001年7月までの間に妊娠26週以内の妊婦1020人を、歯ぐきを中心に診断した。そして、そこにできていた歯肉ポケェット(歯から歯肉が離れて、歯肉の溝が病的に深くなったもの)によって、その歯ぐきの健康状態をいくつかのカテゴリーに分けた。こうして、被験者のその後を調べると、歯肉ポケェットが深く、歯周病の症状が進んでいた妊婦の18%が未熟児を出産した。これは一般の未熟児出産率の2倍だった。とくに、親知らず歯(wisdom teeth、知歯)の周辺に歯肉ポケェットができており、それが深い妊婦ほど、未熟児出産の傾向が強かった、という。「歯肉ポケェットの症状が進んで炎症を起こしている、ということは、それだけバクテリアに侵されていることであり、妊婦の免疫力が低下している」とホワイト博士は説明し、これが未熟児出産の原因と関係していることを示唆した。さらに博士は、「痛みや腫れなど自覚症状がなくても、歯周病が進んでいることが多い。普通、歯周病は35歳過ぎの病気と思われているが、妊婦を調べると、20歳代の25%に歯周病が見られる。この歯周病と未熟児出産と関係は、歯科医も医師もよく知っておくべきで、とくに親知らずの周辺に病状が見つかったら、すぐに治療すべきである」と述べている。