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2005年11月18日

石けんは無意味、むしろ有害--専門家会議主張

石けんやボディソープなどに、「抗菌」(antibacterial)をうたった製品が出回っている。これに、ある専門会議がかみついた。抗菌石けんは、普通の石けんや昔ながらの石けん、単なる水、で洗うよりもいい、ということは全くない。いやむしろ有害であると。この専門家会議は、FDA(米食品医薬品局)に勧告するためにつくられた専門家の集まりで、2005年10月20日、抗菌石けんについての見解をまとめて、発表した。議長のアラステア・ウッド博士は、「消費者が、抗菌石けんを買う理由はどこにもない。それどころか、抗菌石けんに使われている化学合成物質は、環境を汚染するばかりか、抗生物質に対して抵抗性をもったバクテリアを増やす危険性がある。メーカーは、抗菌石けんが、なぜ家庭の衛生状態を改善するのか、それを立証すべきである」と述べている。また、委員会のメンバーであるメアリー・ティネッチー博士は、「消費者の中には、抗菌石けんが売られていることに対して、疑問や心配がある人が多い。抗菌石けんにはどういう恩恵があるのかを、もっとはっきりさせるべきだ」と話している。これに対して、抗菌石けん業界の代表は、「抗菌製品の安全性には問題はない。しかも効果的な殺菌作用がある。何となれば、普通に洗ったのでは除去できないバクテリアを殺すからである」と述べている。また、「抗生物質を慎重に使うための連合」(Alliance for Prudent Use of Antibiotics)のスチュアート・レビ会長は、「抗菌製品は、病院や、病人のいる家庭だけで使うようにしたらどうだろう]と提案している。抗菌石けんはじめ、抗菌製品は、ここ10年ほどの間に人気が高まり、売れ行きを伸ばしている。ただ単に洗うより、抗菌石けんを使えば、それだけ、殺菌効果が上がる、と消費者は信じているからだ。しかし、抗菌石けんなど抗菌製品をよく使う家庭と、普通の製品を使う家庭を調べた研究報告によると、家庭内での病気感染の割合に違いはなかった、とFDAは言っている。FDAの非処方製品部のスーザン・ジョンソン副部長は、「今度の専門家会議が提起した問題には注目して対処する。とくに、抗菌製品が本当に家庭の感染防止に役に立っているのか、抗生物質に対する耐性菌をつくる原因となっているのか、といわれる問題について、科学的な証拠を探っていきたい」と言っている。