2005年11月29日
前立腺がんにかかる年齢には上限はないが、その治験のために行われる前立腺切除手術は、70歳を過ぎてからだと危険、と言われている。本当にそうだろうか。もし危険ならどの程度か、を調べた研究が、「米国立がん研究所報」(Journal of the National Cancer Institute)10月19日号に掲載された。この研究では、カナダで、1990年代に前立腺切除手術を受けた1万1010人について、「その後」を調べた。その結果、手術後30日以内に死亡した人は、全体の0.5%に当たる53人で、その間に、なんらかの合併症を患ったのは、20.4%に当たる2246人だった。これを年齢別にしてまとめたところ、高齢になればなるほど、死亡率は高くなっていたが、その違いはわずかだった。たとえば70歳から79歳で手術後30日以内の死亡率は0.66%だった。つまり、前立腺がんで手術年齢が高くなっても、とくに、危険度が高まるということは、あまりないことがわかった。しかし、お年寄りで、重大な心臓病や呼吸器疾患のある患者は、前立腺がんになっても、普通手術をしないから、こういう人ははじめから除外され、それだけ死亡率は低く抑えられるのではないか、と専門家筋は指摘している。