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2005年11月08日

アーミッシュの4人の子どもがポリオに感染

電気も自動車も使わず、ほとんどの文明の利器を遠ざけ、黒い衣服をまとい、質素な生活様式を守り、独自の学校をもち、男はひげを生やし、女はかぶりものを深めにかぶって、厳しい宗教の戒律のなかで、ひっそりと暮らしている人たちがアメリカにいる。一般に「アーミッシュ」と言われる人たちで、元は、スイスのアナバプティスト派(再洗礼派教徒)の末裔と言われている。アメリカのいくつかの州に部落を形成して住んでいるが、ペンシルベニア州のアーミッシュが最もよく知られている。ミネソタ州中部にもアーミッシュ部落があり、そこで、今年(2005年)9月から10月にかけて、4人の子どもが、ポリオウイルスに感染していることがわかった。アメリカでポリオ(小児まひ)ウイルスの感染者が出たのは26年ぶりで。前回(1979年)の時も、アメリカの各地のアーミッシュ部落の人たちが集団感染している。アーミッシュの人たちは、すべてでないまでも、ワクチン接種を拒む人が多く、今度の感染も、ワクチンを接種していなかった子どもに発生している。いまところ、感染者には、マヒなどの症状は認められない。感染源について、CDC(米疾病管理予防センター)などで特定を急いでいるが、どうやら、米以外でいまだに使われているポリオの経口生ワクチンではないか、と見られている。経口生ワクチンは、ポリオのウイルスを弱毒化したもので、これまで、その投与を受け世界中の子どもをポリオから救った。おかげで、いまやポリオは絶滅寸前の状態にまでなったが、生ワクチンの接種を受けた子どもに、1300万回に1回に割合で、小児まひの症状が出ることがわかった。このため、アメリカでは、2000年以降、経口生ワクチンの投与を止め、注射によるワクチン接種に切り替えた。なぜ、外界と隔絶しているアーミッシュが、ポリオウイルスに接触して感染したのか、まだわかっていない。しかし、アーミッシュ部落は閉鎖的なコミュニティなので、感染が他に広がる恐れはない、と見られている。