2005年10月01日
ボトル水がアメリカで非常に良く売れている。出かける時に持ち運びに便利なばかりじゃない。家庭やオフィスでも、水を飲む時は、“生水”を避けてボトル水、と決めている人も結構多い。ボトル水協会の顧問的役割を果たしている会社、「ビバレッジ・マーケティング社」(Beverage Marketing Inc)によると、ボトル水の売上げは、米国民1人当たりに換算すると、1993年には年間10.5ガロン(40リットル)だったが、2004年には24ガロン(90リットル)と、10年で2倍以上に伸びている。こんなに売れるようになったのは、ボトル水は水道水と比べて、安全で良質、というイメージが強いかららしい。「とんでもない。安全で良質ということからすると、水道水も同じ。どこの水道水も、米政府が定めた水質基準に合っている。わざわざ値段が高いボトル水を飲む必要はない」と全米各地の都市の水道事業当局が、「もっと水道水を飲みなさい」と大々的にキャンペーンに乗り出した。その先頭を切っているのが、ウイスコンシン州の各地の水道局が一緒になった「地方水道協会」。ここでは2年前から水道水を瓶に詰めて、”ボトル水道水”を売り出した。一般消費者相手に、商業的に売られているボトル水よりも価格をうんと安くして販売しているのだ。なかなか好評だという同協会のケン・ブルームバーグ会長は、「一般のボトル水に対抗するために売っている。水道水がボトル水にひけを取らないどころか、ボトル水の70%は、水道水をもとにつくっていることを知ってもらいたい。ボトル水道水を売って少しは収益は上がっているが、目的は、もうけるよりも、水道水の良さを認識してもらうためだ。他の地方でもわれわれのあとを追ってほしい」と言っている。ミズーリ州カンザス市でもボトル水道水を売っている。値段は、20オンス(600CC)入りが24本入ったケースで小売り価格が9ドル50セント(約1000円)。ケンタッキー州ルイビルでは、スポーツドリンク用のカラのボトルを、市民に無料配布している。そこに込められたメッセージは、「本当にすぐれた水が欲しいときに必要なのは、空のボトルだけです」。つまり、このカラのボトルに水道水を詰めれば、それが最高のボトル水だ、というわけだ。