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2005年10月24日

多動症(ADHA)の薬で自殺を考えるようになる

FDA(米食品医薬品局)は2005年9月29日、「注意力欠如・過剰活動症」(多動症、attention deficit hyperactivity disorder)の治療薬として世界的に使われている「ストラッテラ」(Strattera)の臨床試験の結果、この薬の服用者(主として子ども)が、自殺を考えるようになる傾向がある、との警告を発した。これを受けて、メーカーのイーライリリー社は、直ちに、この薬に、自殺を考えるおそれあり、という趣旨の警告ラベル表示すると発表した。ラベル表示の文言については、これから、FDAとヨーロッパ、オーストリアの当局者と協力して決める、と同社では言っている。また、同社は、患者と医師など医療提供者向けに、ストラッテラの投与に関する新しいガイドラインを作成しなければならない、とFDAは言っている。FDAの精神薬部門の責任者、トーマス・ローレン博士は、「ストラッテラで自殺を考えるようになる割合(1000人当たり4人)はきわめて小さいが、何万人という服用者がいることを考慮すれば、そのリスクは大きく、放置できない。医師など、処方する側も、処方される患者も、このことを十分承知すべきである」と述べている。イーライリリー社が行った臨床試験によると、子ども、および、若者1357人を対象として試験では、5人が「自殺を考えた」と言っている。実際に、うち一人が、試験期間中に自殺を実行ししようとして未遂に終わった。一方、偽薬を与えた851人では、そのようなことを考えた子どもはゼロだった。また、成人では、自殺を考えた人はいなかった。ストラッテラは、2003年、ADHA(注意力欠如・過剰活動)の治療薬としてFDAの認可を得て発売されれた。この病気の治療に最も多く使われている「リタリン」(Ritalin)のように習慣性がないことから期待され、ひろく世界中で使われるようになったが、このところ、肝臓障害の副作用が報道され、売れ行きがやや下降気味。それでも、今年(2005年)第2四半期の販売は、1億2350万ドル(136億円)だった。