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2005年09月29日

サケを食べる熊はPCBなどに汚染されている

サケをくわえている熊は、北米の大自然の中の河川の代表的な風景だが、その熊を解剖して調べたところ、PCB、殺虫剤など、有害汚染物質が大量に検出された。カナダの科学者が、米化学会の雑誌「環境科学と技術」(Environmental Science and Technology)9月15日号で報告したもので、熊から有害汚染物質が見つかったということは、太平洋から産卵で溯上するサケが、相当に汚染されていることを示す、と科学者たちは言っている。この研究を行ったのは、カナダの「海洋科学研究所」(Institute of Ocean Sciences)のピーター・ロス博士らで、カナダのブリティシュ・コロンビア州で、グリズリー熊(grizzly、北米ロッキイー山脈にすむヒグマ)12頭を、研究のために合法的に捕獲し、その脂肪組織と体毛から、汚染物質が存在するかどうかを調べた。捕獲した熊は、サケを食べる種類と、ベリー類などの植物と虫を食べる種類があったが、調べた結果、サケを食べる種類には、PCB、殺虫剤、火炎を抑えるために使われている化学物質などが、植物性のエサを食べる熊と比べて、断然多く見つかった。サンプル数が少ないので、統計処理するまでには行かなかったが、この熊のからだのなかで見つかった汚染物質は、明らかに、サケを食べたために蓄積したもので、研究者たちは、「サケから熊へと伝わった汚染物質は、元はアジア地域を起源としたもので、世界は狭いということをよく示している。他の野生動物も汚染されている可能性が高いだろう」と述べている。