2005年09月30日
洗濯物を乾かすさいに、あらかじめ乾燥機にちょっと入れておくだけで、乾きが20%早まる、という物質を見つけた、とフロリダ大学の研究者が、界面化学の雑誌「ラングミュア」(Langmuir)8月号で報告した。報告したのは、同大学のディニッシュ・シャー教授(化学工業)ら。研究のリーダーである大学院博士過程のダニエル・カーター氏によると、この物質を乾燥機に入れると、洗濯物を濡らしている水の分子を結びつけている力を弱める働きがり、乾燥に要する時間が少なくて済む、という。同氏によると、アメリカの家庭の56%は、電気乾燥機を持っており、典型的なアメリカ人は、年に約300回は乾燥機を使って衣類を乾燥させており、家庭の電力消費の5%がそのために使われているという。仮にこの洗濯物の乾燥に要する時間が10%少なくて済むと、全米で年間2億5000万ドル(250億円)のコスト削減になるという。また、研究者たちは、乾燥機でなく、屋外で洗濯物を干す場合でも、この物質をスプレーすれば、早く乾くのかどうかも調べたい、としている。世界には、洗濯物や寝具を、屋外で天日干しする地域がまだ多く、とくに、湿度が高い場所では、少しでも早く乾けば、それだけ健康な生活がおくれる、と言われている。ただし、この物質が商品化されて、店頭に並ぶようになるのは、まだ数年先になるだらう、という。製品にするためには、まだ改良しなければならないことが多い。消費者が利用できるようになるためには、この物質をカプセル化、または、スプレーにしなければならないからだ。なお、この研究は、洗剤メーカーのプロクター&ギャンブル社から、20万ドル(2000万円)の研究資金を受けて、行われている。